本当に肌にいいクレンジングとはどういったものでしょうか?
きっと、多くの方がクレンジングに求めるものは
- メイクや汚れをスッキリ落としたい
- 保湿もしたい
- 出来ればダブル洗顔不要がいい
という事だと思います。クレンジングはスキンケアの中でもお肌に最も負担を与えてしまうので、それだけに、どのクレンジングが良いか悩みますよね。
クレンジングにもクレンジングバーム、オイル、クリーム、リキッド、ジェル、ミルク等様々な種類があります。そして、それぞれのクレンジングによっても配合されている成分が違うため、一概にこのタイプはダメなどと断定することも難しいです。
また、肌質によっても、そのクレンジングに合う合わないがあります。お肌の調子によっても合う時と合わない時もあります。
それでは、本当に肌にいいクレンジングというのはどういうものなのでしょうか?
本当にいいクレンジングとは?
その1.肌本来の役割を損ねない弱酸性であること
お肌の表皮の角層といって、私たちの1番外側の皮膚の部分は、本来、常在菌(表皮ブドウ球菌等)の働きでph4.5から6.0の弱酸性に保たれています。それによって、アルカリ性を好む細菌(黄色ブドウ球菌等)が増えるのを防いでいます。
ところが、刺激の強い洗浄力のあるクレンジングを使ったり、お肌をこすりすぎてしまうと、弱酸性のバランスが崩れてしまいます。その結果、常在菌が増えすぎてしまいニキビになったり、逆に、常在菌が減り、悪玉菌等の菌が増えることで肌トラブルを引き起こしてしまうんです。
また、同様に泡を使ったクレンジングも注意が必要です。
最近は、泡をたっぷり使って摩擦を減らしてクレンジングするというものもありますが、アルカリ性の泡だとお肌の弱酸性が保てなくなってしまいます。そうすると、先ほどのように同じ肌トラブルの原因となってしまうので注意してくださいね。
その2.肌本来のバリア機能を損ねないために界面活性剤に気を付ける
先ほども書きましたが、お肌の表皮の角層(お肌の1番外側)は、常に、外からの花粉、ホコリ、大気汚染物質、紫外線等にさらされていながら、そういった刺激からお肌をブロックしてくれています。
そして、この角層の皮脂は、肌内部の水分が蒸発しないように、うるおいをキープする働きがあります。いわゆるバリア機能といわれるものです。
このバリア機能が低下すると、季節によって不安定な「ゆらぎ肌」や「乾燥肌」、「敏感肌」の原因になったり、ニキビなどの肌トラブルの元となってしまいます。
ところが、クレンジングの洗浄力が強いものだと、この角層がはがれてしまいます。メイク汚れがスッキリ落ちるということは、それだけクレンジングに含まれる界面活性剤の量も多いという事です。
メイク汚れが落ちるのは界面活性剤のおかげなので必要悪ではあります。界面活性剤にも色々な種類があり全てが刺激が強いという訳でもありません。
クレンジングしてスッキリ化粧が落ちるのに、洗い上がりがしっとりしていて気持ちが良いという場合がありますよね。
でも、それは、界面活性剤でお肌のバリア機能が低下して、そのお肌の上に保湿として、クレンジングに美容成分が配合されているからです。それでは、お肌にとって悪循環です。
- ラウリン酸PEG-12
- ヤシ油脂肪酸PEG-7グリコセル
- トリイソステアリン酸PEG-20グリコセル
- ステアリン酸PEG-20グリコセル
こういったものが合成界面活性剤です。
成分表示は量の多い順番に書かれているので、界面活性剤の種類が多いもの、量が多い場合などは避けたいものです。大体前から2番目あたりに界面活性剤の表示がされていることが多いです。
界面活性剤の入ったクレンジングを使ったら、お肌に残らないようしっかりとすすぐように気をつけましょう。
クレンジングの役割
クレンジングは、ご存知の通り、目的は、油性のメイクの汚れを取るためです。油分を含む化粧品には、リップグロスやクリームファンデーション、リキッドファンデーション、BB(CC)クリーム、日焼け止めクリームなど、ベースメイクから様々な化粧品に油分が含まれています。
化粧品だけでなく、毎日のスキンケアで使う、乳液やクリームにも油分が含まれています。
一方で、洗顔は、皮脂などの汚れを落とすためのものです。
クレンジングでW洗顔不要と謳っているものは、油性のメイク汚れと洗顔料の役割である皮脂汚れと両方にアプローチするものです。
また、最近の化粧品は高機能化しているため、ウォータープルーフのものも多く、汗や水でも落ちないようになっています。ですので、使う化粧品に応じてクレンジングを選ぶ必要があります。
本当に肌にいいクレンジングとは?
本来は、クレンジングは、お肌についたメイク汚れを落として肌状態をリセットするためのものです。本当に肌にいいクレンジングとは、お肌を甘やかさずに、かといって過度にお肌の力を奪わずに、肌本来のチカラを引き出すことだと思っています。
だからこそ、化粧水や乳液の美容効果が発揮されるという事だと思うんです。
ついつい、毎日のクレンジングをなんとなくいつも通りにしているなら、肌本来の力を邪魔しないような、弱酸性タイプを選ぶのが1つ。そして、合成界面活性剤とうまく付き合っていくために刺激の強すぎないクレンジングを、肌質と相談しながら選ぶことが本当に肌にいいクレンジングといえるでしょう。
また、クレンジングを使う時には、お肌をこすり過ぎて乾燥を招かないように気を付けてくださいね。クレンジングでお肌が美肌になっていくことを願っています。